Archive for the ‘今月のワイン’ Category

2017年1月今月のワイン 企画「ワインと郷土料理でフランス一周(5)」<ボルドー地方VSブルゴーニュ地方>

火曜日, 1月 17th, 2017

(1) Crémant de Bourgogne Blanc de Blancs Brut N.V.
●生産地ブルゴーニュ地方
●格付 AOC Crémant de Bourgogne
●生産者 BERTHNET
●品種 シャルドネ80% アリゴテ20%

(2)Le G de Château Guiraud 2014
●生産地 ボルドー地方
●格付 AOC Bordeaux Blanc sec
●生産者 Château Guiraud
●品種  ソーヴィニヨン・ブラン70%/セミヨン 30%

(3)Bourgogne  Chardonnay 2013
●生産地ブルゴーニュ地方
●格付 AOC Bourgogne
●生産者 Mongeard-Mugneret
●品種 シャルドネ100%

(4)Château Mont-Pérat 2004
●生産地ボルドー地方アントゥル・ドゥ・メール地区
●格付 AOC Cadillac Côtes de Bordeaux
●生産者 Despagne
●品種  メルロ80 % カベルネ・フラン10 %
カべルネ・ソーヴィニヨン10 %

(5)BEAUNE-GREVES 1er Cru 2011
●生産地ブルゴーニュ地方コート・ド・ボーヌ地区
●格付 AOC BEAUNE 1er Cru
●生産者 Domaine Jaques Prieur
●品種 ピノ・ノワール100%

(6)Château TALBOT 2013
●生産地ボルドー地方オーメドック地区サン・ジュリアン村
●格付 AOC SAINT-JULIEN
●生産者 Château TALBOT
●品種 カベルネ・ソーヴィニョン66%、メルロ26%、プティ・ヴェルド5%、カベルネ・フラン3%

今月の一押し

(5)BEAUNE-GREVES 1er Cru 2011
●生産地ブルゴーニュ地方コート・ド・ボーヌ地区
●格付 AOC BEAUNE 1er Cru
●生産者 Domaine Jaques Prieur
●品種 ピノ・ノワール100%
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●コメント
紫がかった濃い目のルビー。粘性は中程度より高め。香りにはブラックチェリーやラズベリー、イチジク、クラッシュしたバラのドライフラワー、ハーブ、オリエンタルなスパイスのノート。加えてスモーキーなオーク、木材、なめし革、タバコ、茸、紅茶の葉、土、ミネラルのニュアンスが複雑性を与える。アタックはソフトでなめらか。果実味は凝縮度が高くジューシーさとスモーキーさが一体となる辛口で、穏やかな酸味が調和。全体に丸みを帯びており、重く残らない膨らみ豊かなボリューム感で満たされます。たっぷりとした旨みがあり鮮度はもちろん、高貴で落ち着いた印象がイメージとして強く残ります。ミディアムからフルボディで、アフターにはキメ細かでしなやかなタンニンと、果実とオークのフレーバーが持続しています。合わせるお料理は牛や鴨肉のロースト、牛肉の赤ワイン煮、まぐろのタルタルソース和えなどがおすすめ。手摘みで収穫後、100%除梗。木の開放式発酵槽でマセラシオン。1日1回のピジャージュ。樽熟成は1.5~2年。
●ドメーヌ・ジャック・プリウールDomaine Jaques Prieur
ジャック・プリウールは18世紀末にムルソーに設立されたブルゴーニュ屈指の名門ドメーヌの1つ。 コート・ド・ニュイとコート・ド・ボーヌのグラン・クリュ、プルミエ・クリュを中心とした21haの畑を所有し、モンラッシェ、シャンベルタン、ミュジニーなどグラン・クリュを中心に、25ものアペラシオンを手掛けています。造られるワインは、複雑なアロマをもった芳醇でセクシーなスタイル。柔らかなテイストで、いつ開けても美味しく楽しめる親しみやすい味わいが、多くのブルゴーニュファンを魅了しています。
プリウールは、ブルゴーニュの錚々たる優良畑を持ちながら、ドメーヌは長い間低迷を続けていました。1988年より、メルキュレのネゴシアン「アントナン・ロデ社」が共同経営にあたり、ビオロジックを取り入れたワイン造りを行い、ドメーヌの評価をここ10年の間で一気に取り戻しました。
こうして完全復活を遂げたジャック・プリウールですが、この功績は醸造を担当している女性醸造家ナディーヌ・ギュブラン女史の感性と実力によるものと言われています。 ナディーヌ女史はフランスのワイン雑誌 “レヴュー・ド・ヴァン・ド・フランス”で1997年に女性初のベスト・ワインメーカー・オブ・ザ・イヤーに輝いた実力者。ナディーヌ・ギュブラン女史が醸造チームに加わったことにより、ジャック・プリウールのワインは、テロワールの特徴を重視した、美しい色合いの素直で柔らかなテイストへシフトしています。
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栽培・醸造チームに共通するワイン造りの哲学は、「収量を落として最高に成熟した葡萄を使い、テロワールを反映したワインを造る」こと。 ナディーヌ女史は、「醸造家としては栽培から葡萄醸造まで全ての工程において、正確で丁寧に注意深く行うことが大切だが、私にとって一番大切なのは葡萄そのもの。如何に良い葡萄を手に入れるかがポイントであり、醸造そのものはクラシックで特に変わったことはありません」と語ります。
xx農業者向け 陰暦(Moon Calender)
2000年より、ジャック・プリウールのコート・ド・ボーヌの畑では、化学肥料や農薬を使用しないビオロジック(有機農法)が実施され、馬による耕作が行われています。 ナディーヌ女史は、化学肥料や農薬を使用しないのはもちろんのこと、最終的には農作業を月、惑星、星座の位置を記した「播種カレンダー」に基づいて行うビオディナミ(生命力学農法)への移行を目標としています。

今月のワイン 2016年12月ワイン会企画「ワインと郷土料理でフランス一周」(4)<ブルゴーニュ地方>

火曜日, 1月 17th, 2017

(1)Crémant de Bourgogne NV
●生産地 ブルゴーニュ地方
●格付 AOC Crémant de Bourgogne
●生産者 DM.Bruno Dangin
●品種  Pinot Noir 100%

(2)Bourgogne Chardonnay 2012
●生産地 ブルゴーニュ地方
●格付 AOC Bourgogne
●生産者 Louis Latour
●品種 Chardonnay 100%

(3)Saint-Aubin ”LES ARGILLES” 2013
●生産地 ブルゴーニュ地方コート・ド・ボーヌ地区サントーバン村
●格付 AOC Saint-Aubin
●生産者 Dom.Gilles Bouton & Fils
●品種 Chardonnay 100%

(4)Bourgogne Pinot Noir Vieilles Vignes 2013
●生産地 ブルゴーニュ地方
●格付 AOC Bourgogne
●生産者 Maison Roche de Bellene
●品種 Pinot Noir 100%
(5) Bourgogne RENOMMEE 1995
●生産地 ブルゴーニュ地方
●格付 AOC Bourgogne
●生産者 Remoissenet Pere & Fils
●品種 Pinot Noir 100%

(6)Chambolle-Musigny ”Les Nazoires”2014
●生産地 ブルゴーニュ地方
●格付 AOC Chambolle-Musigny
●生産者 Dom.Machard de Gramont
●品種 Pinot Noir 100%

今月の一押し

(6)Chambolle-Musigny
“Les Nazoires”2014
●生産地 ブルゴーニュ地方
●格付 AOC Chambolle-Musigny
●生産者 Dom.Machard de Gramont
●品種 Pinot Noir 100%
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●コメント
やや薄く、輝きのある色合いで、香りは初めやや控えめで、時間の経過と共に澄み渡ったキレイでナチュラルな果実香が少しずつ拡がってきます。繊細で透明感のある果実味、いつも通りのシルキーなタンニン、やや肉の薄いキレイな果実味しっかりとして穏やかな酸、そして豊富なミネラルが高い次元で調とにかく繊細で優雅な印象のワインに仕上がっています。元来はドメーヌのラインナップの中で、比較的早く飲み頃を迎えるワインですが、2014年に関しては他の銘柄ほどの開いたような果実味を持っていない為、他の銘柄の方が早く飲み頃となるでしょうが、このワインは数年待ってあげた方がよさそうです。醗酵はオーク樽で、熟成もオーク樽で15ヶ月(228リットル、新樽比率30パーセント)行います。サービス温度は16度がお勧めです。
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特級畑のクロ・ド・ヴージョに程近い、ヴージョ村との境界に位置する畑です。このアペラシオンのワインらしくパワフルではないものの、繊細で上品、そしてシルキーな口当たりを持つワインです。香りはフランボワーズを思わせる香りにほんの少しのスパイシーなニュアンスが複雑さを与えており、ほどほどのボディで、タンニンと果実味、上品な酸がバランスよくまとまっています。やはり飲み頃はまだ先ですが、大ぶりなグラスを使ってあげると、若い内にしか感じられないイキイキとした魅力を存分に味わう事が出来ます。
●Dom.Machard de Gramontマシャール・ド・グラモン
ニュイ・サン・ジョルジュの隣プレモー・プリセ(AOCはニュイ・サン・ジョルジュ)に本拠を置き、伝統的なワイン造りを頑なに守り続けているドメーヌで、生み出されるワインはブルゴーニュの一つの指標とも言われる素晴らしいワインです。スタイルとしては、パワフルさではなく果実味を重視したエレガントなタイプで、それぞれのアペラシオンの個性を十分に引き出しています。畑はブルゴーニュ全域にわたって所有しておりますが、中でもヴォーヌ・ロマネの“レ・ゴーディショ”はドメーヌのフラッグシップとしてカルトな人気を誇っています。
醸造家エマール・グラモンのワインの特徴は素晴らしい色、充分なボディとタンニン、果実味と芳醇さが非常に深いことです。瓶で10~15年はゆうに保つし、堅さがほぐれるのにしばしば数年かかることもある程です。普通は30-50%の新樽に16-18ヶ月寝かせます。グラモンは少なくとも21日間もの長期浸漬を行い、瓶詰の前に2-3度澱引きすることにしています。グラモンは発酵前に葡萄の房を低温浸漬するという今のブルゴーニュの流行にはしたがいません。 というのはこのやり方だと、ワインは若いうちの見かけは良いが、うまく熟成しないと考えるからだそうです。彼はまた破砕して発酵させるとき33-34度という比較的高い温度を選びます。 もちろんその結果、ワインは非常に芳醇かつボディがしっかりとした、タンニンが強くなります。
「グラモンのワインはどれをとっても良い出来だが、最上はいつもニュイ・サン・ジョルジュで、なかでもペリエール・ノブロ、レ・ヴァルロそしてレ・ダモドである。他に、素晴らしいサヴィニ・レ・ボーヌ・レ・ゲットとポマール・ル・クロ・ブランという別格の逸品もある。こういった全てを考え合わせると、グラモンはブルゴーニュの中で最も信頼に値する名前のひとつということができる。価格もその高品質にしては高くない。」<ロバート・パーカー著『 ブルゴーニュ 』>

今月のワイン 2016年11月「ワインと郷土料理でフランス一周(3)「アルザス地方」

日曜日, 11月 6th, 2016

(1) Crémant d’Alsace Brut
Cuvée Manekineko NV
●生産地フランス アルザス地方Katzenthal村
●格付 Crémant d’Alsace
●生産者 Domaine Clément Klur
●品種 ピノ・ブラン60%、ピノ・オーセロワ40%

(2)Gentil “HUGEL”2014
●生産地フランス アルザス地方
●格付 AOC Alsace
●生産者 Famille Hugel
●品種 シルヴァーナー&ピノ・ブラン 40%、
ピノ・グリ 24%、ゲヴェルツトラミネー 19%、
リースリング 15%、ミュスカ2%

(3)Riesling 2013
●生産地フランス アルザス地方
●格付 AOC Alsace
●生産者 Domaine F.E.Trimbach
●品種 リースリング100%

(4)Riesling Grand Cru Kitterlé 2012
●生産地フランス アルザス地方
●格付 AOC Alsace Grand Cru
●生産者 Domaines Schlunberger
●品種 リースリング100%

(5)Pinot Noir Classic 2012
●生産地フランス アルザス地方
●格付 AOC Alsace
●生産者 Famille Hugel
●品種 ピノ・ノワール 100%

(6)Gewürztraminer Vendanges Tardives 2007
●生産地フランス アルザス地方
●格付 AOC Alsace
●生産者 Domaine Trimbach
●品種 ゲヴュルツトラミネール 100%

今月の一押し

(6)Gewürztraminer Vendanges Tardives 2007

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●生産地フランス アルザス地方
●格付 AOC Alsace
●生産者 Domaine Trimbach
●品種 ゲヴュルツトラミネール 100%

●コメント
リッチでフィネスに優れた残糖70g/Lの最高の果実味と優れた酸を持つ<ヴァンダンジュ・タルディブVendanges Tardives>。
色は、光沢のある淡い黄色。粘性は中程度。
香りは、豊かでフルーティーな、ゲヴュルツトラミネールらしい、ライチの香り。
飲むと、芳醇な果実味が一気に口の中に広がります。飲み進めると、心地よい苦みが表れ、甘くフルーティな中に、ややスパイシーさも感じられます。
焼き林檎やマカロン、花、白桃のコンポート、オレンジのキャンディ、ライチにアーモンドのニュアンス。他のゲヴュルツトラミネールに時折見られるような残糖感はなく、その点は、トリンバックによる造りの良さが感じられます。
●ドメーヌ・トリンバックDomaine F.E. TRIMBACH
400年近い長い歴史を持つトリンバック社はアルザスを代表するワイナリーの一つで、現在は11代目、12代目、13代目のファミリーメンバーがそのワイン造りの伝統と名声を守り続けています。
現ワインメーカーであるピエール・トリンバック氏(12代目)は、2006年「デカンター誌」にて「世界のトップ10白ワインメーカー」の一人に選ばれるほどの高い評価を獲得しています。同社のワインは、デザート・ワインを除いてすべてが辛口で、マロラクティック発酵や樽熟成をしないなど、そのクリーンでピュアなバランスの良い味わいが特徴となっています。
●Gewürztraminer
<Traminer(トラミナー)>という葡萄が北部イタリアから運ばれアルザスで栽培が始まったのが1511年頃です。Gewürzとは、ドイツ語でスパイスつまり香辛料の意味で、ライチの香り、グレープフルーツまたは藤色のバラの香りとも表現される非常に強いアロマに由来します。Traminerは、イタリアアルプス、南チロル地方の村Tramin(現在もイタリアのトレンティーノ・アルト・アディージェ州に人口約3200人の村として存在する)に由来し、現在も南チロルの一部では栽培が続けられています。これが近世になってから、ドイツのファルツ地方を経由して、フランスのアルザスやジュラに持ち込まれたとされています。1870年頃に最初のクローン選別が行われ、それ以来「スパイシーなトラミナー」という意味の<ゲヴュルツトラミネール>と呼ばれるようになり、華やかな芳香を持ったワインが造られます。現在この品種を最も多く栽培し、世界的に知られているのがフランスのアルザス地方です。非常に強い、しかし上品なアロマをその特徴とするこのワインは、リースリング、ピノ・グリとともに、アルザスを代表する高級ワインとなっています。通常は引き締まった辛口に仕立てられます。ドメーヌ・トリンバックでは、樹齢の古い葡萄を使用。ステンレスタンクにて20度で約15日間発酵 樽熟成は行わずに瓶詰めし、数年ほど十分熟成させてから出荷します。
一方、このワインの様に、葡萄を遅摘みにしたり(vendanges tardives)、または、貴腐化した葡萄を手摘みする(sélections de grains nobles)ことにより、極甘口の高級デザート・ワインを造ります。
●ヴァンダンジュ・タルディブVendanges Tardives
「Vendanges Tardives」とは「Vendanges 葡萄の収穫、Tardives遅い=遅摘み」という意味で、葡萄を遅く摘むことで糖度が高い葡萄を収穫することができ、その結果葡萄の糖分がワインに残り、甘く感じるワインを造る事です。<ヴァンダンジュ・タルディブ>は気候条件が完璧にそろったときにのみ生産が可能になります。ドメーヌ・トリンバックでは、ミュエルフォルストとトロッタケールというリュー・ディ(小区画)で栽培された、平均樹齢40年という古木の葡萄から造ります。1haあたりの収量はわずか25hlです。デザート・ワインとして使われる極甘口ワインの造り方には、Vendanges Tardivesの他に、セミヨン種などの貴腐葡萄Pourriture noble sur du sémillon、ドイツ、カナダでのアイスヴァイン製法Eisweinなどがあります。

今月のワイン 2016年10月「ワインと郷土料理でフランス一周(2)ボルドー地方」

土曜日, 10月 8th, 2016

(1) Lateyron Crémant de Bordeaux Brut N.V.
●生産地 ボルドー地方アントル・ドゥ・メール地区
●格付け  AOC  Crémant de Bordeaux
●生産者 Lateyron
●品種 セミヨン85%カベルネ・フラン8%
カベルネ・ソーヴィニヨン7%

(2) Castelnau de Suduiraut 2009
●生産地 ボルドー地方ソーテルヌ地区
●格付け  AOC  Sauternes
●生産者 Château Suduiraut
●品種 セミヨン90% ソーヴィニョン・ブラン10%

(3) Ch.Graville-Lacoste Blanc 2015
●生産地 ボルドー地方ソーテルヌ地区バルザック村
●格付け  AOC  Graves
●生産者 Château Roumieu Lacoste
●品種 セミヨン70% ソーヴォニョン・ブラ25%
ミュスカデル5%

(4) Château Franc Petit Figeac 2012
●生産地 ボルドー地方サンテミリオン村
●格付け  AOC  Saint-Ėmilion
●生産者 Château Franc Petit Figeac
●品種 メルロ90% カベルネ・フラン10%

(5)Château Beaumont 2013
●生産地 ボルドー地方オー・メドック地区
●格付  AOC Haut-Medoc  Cru Bourgeois
●生産者 Château Beaumont
●品種  カベルネ・ソーヴィニョン54%
メルロ42% プティ・ベルドー 4%

(6) Les Fief de Lagrange 2008
●生産地 オー・メドック地区サン・ジュリアン村
●格付け  AOC Saint Julien
●生産者  Château Lagrange
●品種 カベルネ・ソーヴィニヨン 60%、
メルロ 31%、プティ・ヴェルド 9%

今月の一押し

(2) Castelnau de Suduiraut 2009
●生産地 ボルドー地方ソーテルヌ地区
●格付け  AOC  Sauternes
●生産者 Château Suduiraut
●品種 セミヨン90% ソーヴィニョン・ブラン10%
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●コメント
ソーテルヌ第1級CHスデュイローのセカンド。巧妙な調和が生みだす独自の世界観が楽しめます。ゴージャスなまでにリッチで、ふくよかな、凝縮感のあるワインと言えます。濃くしっかりとした黄金色。グラスを傾けると、オレンジ、モモ、洋梨、リンゴなどの果実の香りが押し寄せてきます。また、強烈な、スパイシーなノーズはほとんど焦げた桃と混ざり合ったブラウンバター、アーモンドペースト、カラメルを思わせます。味わいは、極めてフルボディで、厚みがあり、とろけるような極甘で、蜂蜜やリンゴ、レモンのニュアンスがあふれています。
▼ミレジム2009へのコメント  「この2009年は、間違いなくこのシャトー創立以来最良のワインと言えます。マルメロ、蜂蜜、桃そして最上級のバターの香りが心をつかんで離しません。空気に交じると、黄色い花の香りが経ってきて得も言われぬニュアンスを感じます。味わいは非常に端正な酸味と押し寄せるほどの、尚且つ上品な甘味が完全なるバランスを取っていると言えるでしょう。フィニッシュは、このたくさんの素晴らしい酸味に裏打ちされた貴腐ワイン独特の新鮮な蜂蜜、マルロメ、オレンジなどであふれます。このワインは、抵抗できないほどの完全さと平静さの完璧なニュアンスを持っていると言えます。」(Neal Martin “Wine Advocate” Feb 2012)
●シャトー・スデュイロー Château Suduiraut
16世紀まで、この土地はアラール家~d’Allardが所有しており「ドメーヌ・ダラール」と呼ばれていました。 1580年、ニコラ・ダラール嬢~Nicole d’Allardが、レオナール・ド・スデュイロー~Leonard de Suduirautと結婚し、持参金としてスデュイローにもたらされます。現在の館は、レオナールの孫であるブレーゼ・ド・スデュイロー~Blaise de Suduirautによって1670年頃に建てられたようです。
その後、シャトーは彼の娘であったマリー・アンヌ~Marie Anneが引き継ぎ、1747年に彼女の甥のジョセフ・デュロワ~Joseph du Roy、彼の死後はジャン・デュロワ~Jean du Royが相続しますが、同人に相続人がいなかったため1780年に執事であったルイ・ギヨーム・デュロワ~Louis Guillaume du Roy が棚ボタで取得します。この執事はやり手であったようで、シャトーに隣接するカステルノー~Castelnauの畑を取得し、現在のセカンド、カステルノー・ド・スデュイロー(本日のワイン)の由来ともなっています。 1940年にレオポルド・フランソワ・フォンケルニー~Leopold Francois Fonquernieに売却されます。レオポルドの死亡により彼の娘から1992年、アクサ保険の子会社であるアクサ・ミレジムが購入します。
ソーテルヌ地区で最も知名度の高いシャトー・ディケム(ただ1つの特級シャトー)に次いで、高い評価を受けているのがシャトー・スデュイローです。1992年、アクサ・グループに買収されてから、より一層、潜在能力が引き出され品質を上げてきています。その畑はディケムと隣接しており、広大で美しいシャトーには、ベルサイユ宮殿の庭園と同じ設計者の手によるフランス庭園との事。200ヘクタールの広大な面積のうち90ヘクタールを葡萄畑として所有しています。そこでは平均樹齢25年を超えるセミヨン(90%)、ソーヴィニヨン・ブラン(10%)が栽培されており、周りは森林で囲まれている為、貴腐の発生に理想的な環境ではありますが必ずしも貴腐に覆われるとは限らないので生産量は非常に限られています。生産されるワインはとても濃厚でクリーンな香りを持っており、複雑で凝縮感があり、絹のように滑らかな舌触りをしています。
ファーストのシャトー・スデュイローはオークの樽で24か月 (新樽30%)で熟成していますが、セカンドのカステルノー・ド・スデュイローは2年使用したオークの樽で10~12か月の熟成期間の為、よりフレッシュ感のあるソーテルヌに仕上がっています。

今月のワイン 2016年9月「ワインと郷土料理でフランス一周(1)地中海沿岸」

土曜日, 10月 8th, 2016

(1) Ch. de Vingtoneres Rosé 2014
●生産地 プロヴァンス地方
●格付け  AOC  Cotes de Provence
●生産者 Domaine Patrice Moreux
●品種サンソー50%グルナッシュ40%シラー10%

(2) Vinus Chardonnay 2015
●生産地 ラングドック地方
●格付け  Vins de Pays D’Oc
●生産者 Domaine Mas
●品種  シャルドネ100%

(3)Bourgogne Chardonnay 2011
●生産地 ブルゴーニュ地方
●格付け AOC Bourgogne
●生産者 Dm. Michel Picard
●品種 Chardonnay 100%

(4)CASSIS 2015
●生産地 プロヴァンス地方
●格付け AOC Casis
●生産者 Domaine du Bagnol
●品種 マルサンヌ30% クレレット30% ソーヴィニヨン・ブラン30%他

(5)La 50/50 2012
●生産地 ラングドック地方ミネルヴォア地区
●格付け Vin de Table
●生産者 Dm. Anne Gros &J.P.Tallot
●品種 カリニャン、サンソー、グルナッシュ

(6)Château Montus 2011
●生産地 南西地方メディ・ピレネ地区マディラン村
●格付け AOC
●生産者 Domaine Alain Brumont
●品種 タナ80%、カベルネ・ソーヴィニヨン20%

今月の一押し

(3)Bourgogne Chardonnay 2011
●生産地 ブルゴーニュ地方
●格付け AOC Bourgogne
●生産者 Dm. Michel Picard
●品種 Chardonnay 100%
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●コメント
フレッシュ感と綺麗な酸味で飲み飽きない美味しさが楽しめます。柑橘系やリンゴのような豊かな果実味と、控えめな樽香が見事にバランス。 適度なコクが楽しめ、爽やかな酸味がすがすがしい上品なシャルドネの滑らかな喉越しのワインです。
コート・ド・ボーヌ(20%)とシャロネーズ(50%)とヨンヌ(シャブリ)地区(30%)のシャルドネ種を収穫後ステンレスタンクで発酵させ、小樽(228リットル)で8ヶ月熟成。
良く冷やしてアペリティフに、シーフード、甲殻類、白身魚のムニエル、お寿司などに合わせて。
●Domaine Michel Picard
ミッシェル・ピカールはフランス・ブルゴーニュのドメーヌ所有者として、またネゴシアン・エレヴェール(葡萄やワインを買って育てる酒商)として第一級の評価を受けるメーカーです。
コート・ド・ボーヌのシャトー・ド・シャサーニュ・モンラッシェに本拠を置き、ブルゴーニュ各地に合計135haの自社葡萄園を所有する生産者であり、ドメーヌしての規模はブルゴーニュのベスト3に数えられます。 取り扱い内容はブルゴーニュ全体に及び、ミッシェル・ピカールの商標でフランス国内は元より世界の市場に送り出しています。また、オスピス・ド・ボーヌの最大手落札者としても有名です。
●シャトー・ド・シャサーニュ・モンラッシェ
シャサーニュ・モンラッシェ村の入口にあるこのシャトーは、14世紀からの歴史あるものですが、現在は大手ネゴシアンとして知られるミシェル・ピカールの本拠地となっています。ミシェル・ピカールは、コート・ド・ボーヌとコート・シャロネーズに135ヘクタールの畑を持ち、6つのワイナリーを営んでいます。シャトー・ド・シャサーニュ・モンラッシェはそのひとつで、クオリティ志向のワイン造りを進めるミシェル・ピカールのフラッグシップ・ワイナリーの位置付けとなっています。どんなことでも新しい試みには、それなりの資金が必要になるものですが、ワインの世界でも、常に資金力のあるところが参入して、新陳代謝が行われてきました。そういう意味では、こうしたネゴシアン大手が、トップエンドのワイン造りを行うために投資するのは歓迎すべきことに違いないでしょう。いずれ、シャサーニュ・モンラッシェの代表的な生産者となりますと思われます。
●シャサーニュ・モンラッシェ
Côte de Beaune 地区の南にある Chassagne-
Montrachet は、辛口白ワインのなかで揺るぎない立場を Puligny-Montrachet と分かち合っています。中でもモンラッシェ畑は神格化されています。素晴らしい畑が、広く美しい斜面にブルゴーニュを代表する2大品種の Pinot Noir と Chardonnay が terroirs の複雑性を考慮され並んでいて、その真価を発揮しています。大理石の大きな石切り場があり、パリのトロカデロ、最近ではルーヴルのピラミッドに、ここのピンクとベージュの大理石が使われました。AOC の認定は1937年。標高 220~325mの斜面に広があります テロワールterroirs は頂上から、ローラシアンの絶壁、ジュラ紀カロビアンの急斜面、アルゴヴィアン泥灰土、ジュラ紀バトニアンの石灰質などと複雑な様相を呈しています。 Climatsによって、ジュラ紀地層の石灰質、砂利質、泥灰質、より砂質と多様です。

今月のワイン 2016年8月「フランスの白ワイン(2)」

土曜日, 10月 8th, 2016

(1)Picpoul de Pinet 2014
●生産地 ラングドック地方
●格付け  AOC Picpoul de Pinet
●生産者 Domaine Azan
●品種 ピクプール100%

(2)Muscadet Sèvre et Maine
Sur Lie Vieilles Vignes 2014
●生産地:ロワール地方ナント地区
●格付け:AOC Muscadet Sèvre et Maine
●生産者:Domaine Martin
●品種:ミュスカデ 100%

(3)Pouilly Fume 2014
●生産地 フランスロワール地方セントラル地区
●格付 AOC Pouilly Fume
●生産者 Domaine Tabordet
●品種 ソーヴィニョン・ブラン100%

(4)Viognier 2014
●生産地 ローヌ渓谷地方
●格付け vin de France
●生産者 Nicolas Perrin
●品種  ヴィオニエ100%

(5)Château Simard 1996
●生産地 ボルドー地方サンテミリオン地区
●格付 AOC Saint-Emilion
●生産者 Château Simard/ ALAIN VAUTHIER
●品種 品種:メルロー80%、カベルネ・フラン20%

(6)Sauternes Heritage 1864 2013
●生産地 Bordeaux地方Sauterne地区
●格付け AOC Sauterne
●生産者 Delor/CVBG-DOURTHE-KRESSMANN
●品種 セミヨン70%、ソーヴィニヨン25%、
ミュスカデル5%

今月の一押しワイン

(5)Château Simard 1996
●生産地 ボルドー地方サンテミリオン地区
●格付 AOC Saint-Emilion
●生産者 Château Simard/ ALAIN VAUTHIER
●品種 品種:メルロー80%、カベルネ・フラン20%
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●コメント
オーゾンヌの支配人、アラン・ヴォーティエALAIN VAUTHIERが所有するシャトー。葡萄の栽培から醸造まで、全てオーゾンヌ同様の哲学の下行われています。醗酵・熟成には、共に温度変化が非常に少ないコンクリート・タンクを使用、樽は一切使用しないという拘り様です。
色:基本的にガーネット色ですが、既に熟成が進んでいるためオレンジ色が混じります。ディスクの端は結構透ける為、それほど濃い感じはありません。脚はゆっくり。
香り:開けた瞬間から芳醇な甘い香りが漂い、深い黒系果実の香りが感じられます。それにバニラの様な甘い芳香が香ります。
味:しっかりとした果実味と、熟成による酸味、渋み、まろみが溶け合っていて複雑味と深さを味わえます。果実味のパワー、ミネラルの強いニュアンスがあります。
●コメント 1996
コンディションがパーフェクトに管理されたセラーでゆっくり熟成され、ワイン特有のとても綺麗に熟成した香りと味わい。とてもピュアーな果実味を感じる。きれいな酸味も特徴的。
●一般的なコメント
上からのぞくと、床が茶色いからではなく、熟成の兆しが見え始めた茶色も感じる(1996)。香りは完熟した赤い果実、ベリーやチェリーのアロマに、カシスなどの黒色系果実の香りも感じ、そのあとにスパイス香などが加わる複雑な構成になっている。タンニンはしっかりと感じるがきめが細かく、土壌の恩恵からか、ミネラル感が心地よい。色から想像できるように、上品な酸がリードする非常に綺麗なワインで、右岸の現代的なマッタリな感じのワインとは違いクラッシックなスタイル。
●シャトー・シマール Château Simard
シャトー・シマールの起源は16世紀に遡り,当時サンテミリオンの貴族によって所有されていました。その後,シャトーはClaude MAZIEREクロード・マジエールが買収。1954年からはヴォーティエ家とマジエール家による共同所有となっていましたが、現在は、ヴォーティエ家の所有となり、シャトー・オーゾンヌのオーナー兼支配人であるアラン・ヴォーティエがこのシャトーの支配人を務めており、アランの娘ポーリーヌが醸造責任者の地位についています。しばらく前までは、マジエール家の意向で,シャトー・シマールの輸出はアメリカのみでした。シャトーはサンテミリオンの南部に位置するシャトーで、砂混じりの小石土壌の畑のテロワールと醸造に使われる葡萄の厳格な選別に由来するフィネスとしなやかさを兼ね備えたクラシックなスタイルが高く評価されています。  複雑でありながら,柔軟でバランスが取れたワインです。ワインは,温度管理機能付きのステンレスタンクとコンクリート・タンクで発酵。発酵収量後,12~15日間の果皮浸漬を行い,その後,樽に移しマロラクティック発酵と18ヶ月の熟成。ワインはグリルした赤身肉にピッタリです。仔羊や鴨,ジビエ料理にも良く合います。また,リゾットのような複数の食材を組み合わせた料理と合わせても良いでしょう。

今月のワイン 2016年7月「フランスの白ワイン(1)」

水曜日, 7月 6th, 2016

(1)Bourgogne Aligoté 2013
●生産地 ブルゴーニュ地方
●格付け AOC Bourgogne Aligoté
●生産者 Olivier Leflaive
●品種  Aligoté

カクテル<キール>用のクレム・ド・カシス
■■ なし
●生産者 Créme de Cassis de Dijon
●生産地 ブルゴーニュ地方(生産拠点はアルザス地方)
●格付け   G.E.Massenez
●品種  Cassis

(2)CHABLIS LA PIERRELÉE 2013
●生産地 ブルゴーニュ地方シャブリ地区
●格付け AOC Chablis
●生産者 La Chablisienne
●品種  Charddonay

(3)RIESLING 2013
●生産地 Ribeauvillé,Haut-Rhin département, Alsace
●格付け AOC Alsace
●生産者 Trimbach
●品種  Riesling

(4)GEWURZTRAMINER 2013
●生産地Ribeauvillé,Haut-Rhin département, Alsace
●格付け AOC Alsace
●生産者 Trimbach
●品種  GEWURZTRAMINER

(5)Meursault 2006
●生産地Meursault,Côte de Beaune,Bourugogne
●格付け AOC Meursault
●生産者 Michel PICARD
●品種  Chardonnay

(6)Bourgogne 2012
●生産地 ブルゴーニュ地方
●格付け AOC Bourgogne
●生産者 Mongeard-Mugneret
●品種  Pinot Noir

今月の一本
(5)Meursault 2006
●生産地Meursault,Côte de Beaune,Bourugogne
●格付け AOC Meursault
●生産者 Michel PICARD
●品種  Chardonnay
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●コメント
2006年のブルゴーニュは、春先の天候は不安定だったものの収穫時には ブルゴーニュワイン事務局のバルダッシーニ会長が「自信がある」と話すほどブドウの出来が良く、ブルゴーニュ全体として良い年となりました。白ワインの年とも。
爽やかなライム、パイナップルの果実味と、クリーミーすぎない上品な味わい。 海のニュアンスを感じるミネラルは熟成とともに深い旨味へ変貌を遂げ、 後味のチョーク、白コショウのアクセントが上品な余韻を演出します。エレガントで高級感がありますが、強すぎない控えめなワインです。
時間が経つとともに洋ナシやハチミツのアロマを放ち、ミネラル感と粘性と酸とのバランスの取れたリッチな味わいに到ることが出来るムルソーです。
●Michel PICARDミッシェル・ピカール
ミッシェル・ピカールはフランス・ブルゴーニュのドメーヌ所有者として、またネゴシアン・エルヴール(ワインを育てる酒商)として第一級の評価を受けるメーカーです。コート・ド・ボーヌのシャサーニュ・モンラッシェに本拠を置き、ブルゴーニュ各地に合計135haの自社葡萄園を所有する生産者であり、ドメーヌとしての規模はブルゴーニュのベスト3に数えられています。このワインにはシャサーニュ・モンラッシェの丘の上部に位置する葡萄畑で、手摘み収穫された葡萄を使いますが、空圧式のプレス機で搾られ、30%~50%新樽の228㍑の小樽(ピエス)内で発酵し、11~12ヶ月樽熟成されます。
シャトー・ド・シャサーニュ・モンラッシェの建物から西に斜面を登ればシャサーニュ・モンラッシェのACとプルミエ・クリュの畑が広がり、丘の最上部のサントーバンのプルミエ・クリュ・ル・シャルモアの畑に続きます。サントーバンの村は丘の斜面を越えた西側にありますが、最良の畑の一部はシャサーニュ・モンラッシェすぐ上部に位置し、ピカールのサントーバン・プルミエ・クリュの味わいの素晴らしさはこの畑の位置からも来ているといえます。良質のワインを購入し自社のセラーで熟成させ、自社の商標で出荷するネゴシアン・エルヴールとしても著名。取り扱い内容はブルゴーニュ全体に及び、各地のワイン生産者との密接な関係で常に良質の原酒の供給を受け、ミッシェル・ピカールの商標でフランス国内は元より世界の市場に送り出しています。また、ミッシェル・ピカールはオスピス・ド・ボーヌの大手落札者としても有名。良質のキュヴェとヴィンテージのストックを誇ります。

今月のワイン 2016年6月「旧世界と新世界 番外編 亜米利加 西海岸のワイン」

火曜日, 6月 7th, 2016

(1) Founders Estate Sauvignon
Blanc 2013
●生産地 カリフォルニア州
●格付  無し
●生産者 Beringer
●品種  Sauvignon Blanc

(2)Chardonnay Napa Valley 2014
●生産地 カリフォルニア州ナパ・ヴァレー
●格付  無し
●生産者 Beringer
●品種  Chardonnay

(3) Bourgogne Hautes Cotes De Nuits 2006
●生産地 ブルゴーニュ オー・コート・ド・ニュイ
●格付AOC Hautes Cotes De Nuits
●生産者 Domaine Mongeard-Mugneret
●品種  Chardonnay

(4) Zinfandel Clear Lake 2012
●生産地 カリフォルニア州 クリア・レイク
●格付  無し
●生産者 Beringer
●品種  Zinfandel

(5) Cabernet Sauvignon Knights Valley 2013
●生産地 カリフォルニア州 ナイツ・ヴァレー
●格付  無し
●生産者 Beringer
●品種  Cabernet Sauvignon

(6) Dundee Hills Pinot Noir 2013
●生産地 オレゴン州
●格付  無し
●生産者 Domaine Drouhin Oregon
●品種  Pinot Noir

■今月の一本■

(4) Zinfandel Clear Lake 2012
●生産地 カリフォルニア州 クリア・レイク
●格付  無し
●生産者 Beringer
●品種  Zinfandel
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●コメント
昼夜の寒暖の差の大きなクリア・レイク産のジンファンデル種を使用した伝統的なカリフォルニアワイン。チェリーを想わせる香りにスパイシーさが加わり、柔らかい舌触りとシルキーな余韻が楽しめます。
チェリーやココナッツを想わせる香りに加えて、胡椒、ココア、シダーの風味と柔らかい舌触り、長くエレガントなフィニッシュが感じられます。
●クリア・レイクとジンファンデル
ナパ・ヴァレーの北に位置し、カリフォルニア最大の天然湖、クリア・レイクの周囲に広がるクリア・レイク産のジンファンデル種。南北20kmに及ぶ大きな湖の周りに広がるこの地区は昼夜の寒暖の差が大きく、その影響から果実味と共に上品な酸味が備わるのが最大の特徴です。また、クリア・マウンテン葡萄園は、コノクタイ山を取り囲む岩の多い赤い火山性の土壌が多いそうです。
その温暖さはナパ・ヴァレーの奥地(北端)に相当するぐらいなのですが、このベリンジャーの所有する葡萄園は、標高730mの位置にあるため、通常より冷涼地で、昼夜の寒暖の差が大きく昔から好適地とされてきました。
ジンファンデル種は冷涼さの中で、より良い条件で完熟することが出来るのです。
洗練されたこのジンファンデルは、収穫後の更に選別を厳しく行い、クリーンなジンファンデルの特徴を引き出します。オーク樽にて9ヶ月熟成の後に、適切なブレンドがなされ、瓶詰めされます。

今月のワイン 2016年5月 「旧世界と新世界 Riesling & Syarah」

水曜日, 5月 25th, 2016

(1)OLD COACH ROAD Riesling 2013
●生産地 New Zealand, Nelson
●格付 なし
●生産者 Seifried Estate
●品種 Riesling 100%

 (2)Riesling Les Princes Abbés 2013
●生産地 France,Alsace,Guebwiller
●格付   AOC Alsace
●生産者 Domaines SCHLUMBERGER
●品種   Riesling 100%

(3)Riesling Grand Cru Saering 2012
●生産地France,Alsace,Guebwiller
●格付 Alsace Riesling Grand Cru Saering
●生産者Domaines SCHLUMBERGER
●品種Riesling 100%

(4)KOONUNGA HILL Seventy Six 2014
●生産地 Australia,South Australia,Magill
●格付  なし
●生産者 Penfolds
●品種   Shiraz 50%/ Cabernet Sauvignon 50%

 (5)Cotes du Rhône 2011
●生産地  France Rhône,Château d’Ampus
●格付    AOC  Cotes du Rhône
●生産者  E.Guigal
●品種Syrah60%, Grenache35%, Mourvedre5%

(6)Crozes-Hermitage 2011
●生産地 France,Rhône,Château d’Ampus
●格付   AOC Crozes-Hermitage
●生産者 E.Guigal
●品種   Syrah 100%

■今月の一押し■

(1)OLD COACH ROAD Riesling 2013
●生産地 New Zealand, Nelson
●格付 なし
●生産者 Seifried Estate
●品種 Riesling 100%
201605
●コメント
このリースリングは柔らかい酸、ミネラルを持ち、フレンドリーなワインに仕上がっています。
フレッシュで、レモンライムのような爽やかな香りと濃密なりんごの蜜や、白桃を思わせるアロマをもっています。味わいは、穏やかなミネラルとキリッとした酸味が織り重なり、辛口でバランス良くまとまっています。爽やかな酸味、甘すぎない絶妙なバランスを持った このリースリングは和食をはじめ、タイ料理、インド料理、などアジア系のエスニックな料理と抜群の相性です。
●サイフリード・エステート Seifried Estate
オーストリア出身のサイフリード夫妻がネルソンにワイナリーを開いた1973年当時、タバコやホップの畑が点在するこの一帯に、他に葡萄畑は1つもありませんでした。彼らの息子、クリスは言います。「父がネルソンをワイン造りに適した場所だと考えて銀行に融資を頼みに行った時、最初はだれ一人相手にしてくれなかったそうです。誰もがネルソンは葡萄を育てるには寒すぎると思っていたのです。」しかしヘルマンは決して諦めることなく努力を続け、大成功。彼らの成功により後を追うようにネルソンに続々とワイナリーが誕生し、今日、ネルソンはニュージーランドの主要なワイン産地の一つとなっています。現在サイフリードは185ヘクタールの葡萄畑を所有し、年間10万ケースのワインを生産しています。特筆すべきは、葡萄をすべて自社畑のもので賄っている事、そして、これだけの規模を持ちながら家族5人でワイナリーを経営している事です。現在へルマンは葡萄栽培を担当し、妻のアグネスは経理関係を担当します。ワインの醸造は長男のクリスがチーフ・ワインメーカーを務め、長女ハイジは歯科医の仕事の傍ら醸造アシスタントを、そして次女のアンナはマーケティングを担当しています。
彼らは、「サスティナブル・ワイングローワーズ・ニュージーランド」のメンバーです。このグループは環境にやさしい農業を目指し、様々な取り組みを行なっています。農薬や化学肥料の使用は必要最小限にとどめ、省エネルギーと二酸化炭素の排出量抑制のために作業用の機械もなるべく使用しない(牛や羊に除草を行なわせる)など。これらにはガイドラインがあり、定期的な監査を受けなければならないなどの厳しい基準があります。彼らもすべての葡萄畑においてこの取り組みを行なっています。
リースリングなどドイツ系の品種は粘土質土壌の畑に、ソーヴィニヨン・ブランなどフランス系の品種は砂利の多い土壌に植える事で、より品種の個性が引き出せると語ります。また赤ワインではピノ・ノワールに積極的に取り組み、ネルソンの涼しく穏やかな気候に育まれた良質のピノ・ノワールを造っています。現在では彼らのラインナップにおいて第2位の生産量を誇るまでになりました。
●ネルソン

海洋性気候のネルソンは好天に恵まれ、太陽の光がたっぷりと降り注いでいます。ここもワインの名産地で、ソーヴィニヨン・ブランやシャルドネは凝縮された風味と爽やかな香りが特徴です。ソフトな味わいのピノ・ノワールも作られています。クリエイティブな人々が集まるこの地域には、小規模ながら質の高い個人経営のブティック・ワイナリーがたくさんあります。ネルソンの生産者は、飲みやすいこだわりのワインを丁寧に造る事で知られており、大量生産の商業的なワインとは明らかに異なります。

今月のワイン 2016年4月 「旧世界と新世界 Sauvignon Blanc & Melrot」

水曜日, 5月 25th, 2016

(1)Beringer Fonders Estate S.B.2013
●生産地:カリフォルニア ナパ・ヴァレー
●格付け:無し
●生産者:Beringer
●品種: Sauvignon Blanc 75%以上

(2)Cloudy Bay Sauvignon Blanc 2015
●生産地:ニュー・ジーランド南島マールボロ地区
●格付け:無し
●生産者:Cloudy Bay
●品種: Sauvignon Blanc 100%

(3) La vigne Blanche 2014
●生産地:フランス ロワール地方サンセール村
●格付け:AOC Sancerre
●生産者:Henri Bourgeois
●品種: Sauvignon Blanc 100%

(4) Chateau L’Ermitage de la Garenne 2012
●生産地:ボルドー地方ピュイスガン村
●格付け:AOC Puisseguin Saint-Emilion
●生産者:Chateau L’Ermitage de la Garenne
●品種: Merlot 100%

(5) Blackstone/Merlot 2014
●生産地:カリフォルニア州モントレー
●格付け:無し
●生産者:Blackstone
●品種: メルロー79%、シラー13%、プティシラー4%、タナ2%、カベルネ・ソーヴィニヨン2%

(6) Chateau Pavillon Figeac 2008
●生産地:ボルドー地方サンテミリオン村
●格付け:AOC Saint Emilion Grand Cru
●生産者:Chateau Pavillon Figeac
●品種: Merlot 65%,Cabernet Franc 35%

■今月の一押し■

(6) Chateau Pavillon Figeac 2008
生産地:ボルドー地方サンテミリオン村
格付け:AOC Saint Emilion Grand Cru
生産者:Chateau Pavillon Figeac
品種: Merlot 65%,Cabernet Franc 35%

201604

●コメント
香りとしては、腐葉土、キノコ、皮、クコの実や、サンザシ、スモークなどが調和しています。
味わいでは、良い年にイメージしがちな甘いニュアンスではなく、しなやかで、熟成したニュアンスに、程よいメリハリと、力強く存在感のあるタンニン、きれいな酸味が、全体のバランスをきれいに整えています。時間と共に、また違う表情も見せてくれ、育ちの良さをしっかりと感じる美味しさもあります。
右岸の年と言われる2008年はポムロールに96点、サンテミリオンに92点(ワインアドヴォケイト誌)。
●シャトー・パヴィヨン・フィジャックPavillon Figeac
生産量の半分以上がシャトーで直接販売されるという、日本では非常に入手が難しいなサンテミリオンGC。シャトー(=畑)は、サンテミリオン最高峰シャトー・シュヴァル・ブランと小道を隔てて隣り合い、さらにフィジャック、レヴァンジルなどの銘シャトーに囲まれています。植え付け品種は、メルロー65%、カベルネ・フラン35%(手摘み100%)。シュヴァル・ブラン同様にカベルネ・フランの比率が高く、深遠で濃縮度の高いワインです。
土壌は粘土勝ちのサンテミリオンでは珍しく砂利や砂質が多く堆積しています。この特性を引き出すため平均樹齢は45年を下回ることはなく、収量を40hl/ha に制限しています。そしてシュヴァル・ブラン同様にカベルネ・フランの比率が高く、深遠で濃縮度の高いワインを造る。収穫はもちろん手摘みで選果台使い選果を行う。近年有機栽培に完全転換し、更なるテロワールの表現に力を入れています。