Archive for the ‘ワイン・ニュース’ Category

世界スパークリングワインコンクール 2016

火曜日, 1月 17th, 2017

世界のスパークリングワインの品評会である世界スパークリングワインコンクールが11月16~18日にディジョンで開催された。TOP10の14本(同点があり14本選出)のうち、9本をフランスのスパークリングワインが占めた。

今年で14回目を迎えたこの品評会は、フォーラム・ウノロジー協会が主催している。世界24ヶ国から送られたサンプル数は540点。フランス内外からの100名以上の審査員が審査にあたり、金賞34点、銀賞145点、計179点がメダルを受賞した。

<Top10>
最高得点を取得した10本(同点があり14本選出)は、フランス9本のほか、南アフリカ、ブラジル、スペイン、イタリア、ポルトガルと国際的に多彩な顔ぶれとなった。フランスの9本のうち、4本がシャンパーニュ、4本がクレマン(クレマン・ド・ブルゴーニュ2本、クレマン・ダルザスが2本)であった。クレマン・ダルザスのうち1本がロゼであったことは、ロゼのスパークリングワインの品質向上を示している。

<多彩な生産国>
フランスのすべてのスパークリングワイン産地が出品した。サンプル総数のうち、50%はフランスで、このうち、シャンパーニュとその他のスパークリングワインは、ほぼ半々であった。フランス以外では、イギリス、南アフリカ、チリ、スペイン、イタリア、ブラジル、ハンガリー、スイスの出品が多かった。

<多様な表情>
メトード・トラディショネルによるロゼや赤のスパークリング、メトード・アンセストラル、アロマティックな品種のものなど、多様なスパークリングワインが出品された。アルコール度の低いスパークリングワインも注目を集めた。

<国際的な受賞ワイン>
24カ国からの出品は、スパークリングワインの地理的な多様性を示している。今回は、イギリスからの審査員も加わった。イギリスは現在、1,200ha以上の畑を持ち、その大半がスパークリングワインの生産に向けられている。<ここまでSopexa Japon発行メールマガジンhttp://www.sopexa-japon.com/より引用>

最高得点を取得した10本(同点があり14本選出)は以下の通り
Top 10* Best Sparkling Wines from Effervescents du Monde 2016 Country Wine Winery

FRANCE Crémant d’Alsace Bestheim Grand Prestige Rosé 2014
Bestheim

FRANCE Champagne d’Armanville Brut
Chassenay d’Arce

FRANCE Crémant de Bourgogne Veuve Ambal – Grande Réserve Brut
Veuve Ambal

PORTUGAL Alentejo Doc Cartuxa Evora Reserva Bruto 2010
 Fundacao Eugenio de Almeida

FRANCE Champagne Pierre Moncuit Vieilles Vignes Nicole Moncuit Brut 2005
Champagne Pierre Moncuit

FRANCE Crémant de Bourgogne Levert Frères Blanc de Noir Brut 2014
Compagnie Vinicole de Bourgogne

ITALY Radegonda Spumante Rosato Brut 2015
Terre di San Venanzio Fortunato

FRANCE Champagne Bardoux Père et Fils Blanc de Blancs Brut – Premier Cru 2010
Champagne Bardoux Père et Fils

SPAIN Valencia Do Estrella de Murviedro Frizzante
Bodegas Murviedro

BRAZIL Ponto Nero Blanc de Blancs Brut
Domno do Brasil Industria e Comercio Bebidas

FRANCE Crémant d’Alsace Wolfberger Brut – GSJ 27-1
Wolfberger

FRANCE VMQ Brut Dargent Blanc de Blancs Chardonnay Brut 2015
La Maison du Vigneron

FRANCE Champagne Cordeuil Millésimé Brut 2011
Salima et Alain / Champagne Cordeuil

SOUTH AFRICA Boschendal Methode Cap Classique Chardonnay Pinot Noir Brut
DGB Ltd

熊本の植木屋さん(2)

木曜日, 6月 16th, 2016

一週間ほど前に、「amazonで、沈丁花の苗木を頼んだら、熊本の震源地にほど近い植木屋さんから届いた」と言う話を書きました。実はこの植木屋さんに、お礼がてら、沈丁花の移植に関する疑問があり、それをメールでお聞きいたしました。すると、屋内でのお仕事ではなく、苗木畑でお忙しいにもかかわらず、ご丁寧なお返事を頂戴し、ご指導を得ることが出来ました。植えた写真をお送りすると、このままで大丈夫でしょう、という「ご診断」も。amazonで発注して、親切なメールが二往復。ちょっと感動ものです。
今年も、何かとお天気が不順なので、暑い夏を前に、拙宅の猫の額の様子が心配なのですが、フラジャイルな沈丁花の不安が取り除けただけで、クマモンの植木屋さん(amazonで<ガーデンタウン>で検索)に感謝です。懸案の赤いツツジは、10月ごろの植え付けが宜しいそうです。

ワイン産地での霜と雹、洪水の被害 仏農水省

金曜日, 6月 10th, 2016

———————————————————————-

ワイン産地での霜と雹の被害への対応について(農水省発表)

Episode de gel et grele dans les vignobles: Stepahne Le Foll assure

les viticulteurs de la pleine mobilisation des services de l’Etat

———————————————————————-

フランスの様々なワイン産地が、この数週間、悪天候の影響を受けている。

4月下旬には、ロワール渓谷、ブルゴーニュ、そしてオード県までもが遅い霜

の被害を受けた。5月27日の雹まじりの雷雨は、特にヨンヌ県、シャラント、

ローヌ渓谷、南西地方で局地的に被害を与えた。この悪天候は、葡萄の芽や

葉に大きな被害を引き起こし、ばらつきはあるものの重大な収穫量の減少につ

ながる。

 

葡萄栽培については、収穫量の減少は保険でカバーされる対象となるので、

農業災害補償制度は適用しない。しかし、2017年の収穫に影響を及ぼすなどの

資金不足に対し、緊急の場合はこの制度を適用する。

 

被害状況の評価と、生産者を支援するために、国の力を総動員する。最終的な

損失は2016年の収穫が終わらないとわからないが、ステファヌ・ル・フォル農

相はすでに、各知事に対し、雹の被害を受けた区画の減税措置など、生産者の

救済措置について要請した。

 

またこの数年、このような悪天候が増えていることに対し、ル・フォル農相は、

収量保険を広める重要性についても再考を促した。現在、葡萄畑の面積の

25%弱しか保険に加入していない。

(フランス農水省プレスリリース、5/31)

 

5月下旬から6月初頭にフランスでおきた大洪水について、ル・フォル農相は6

月1日付けのプレスリリースで、被害を受けた農業者を支援するために必要な

ことを行うと明らかにしていた。6月6日のプレスリリースでは、各県に対し、

被害状況を可及的すみやかに評価することを要請したことを明らかにした。こ

の評価により、FNGRA(全国農業リスク管理基金、旧FNGCA)を作動させること

ができるであろう。6月15日に開かれる農業リスク管理全国委員会(CNGRA)で

は、最初の支払いを速やかに行うために日程を設定するべく、状況の検討が行

われる予定である。

(フランス農水省プレスリリースより、6/1,6/6)

(SOPEXA JAPON発行メールマガジンより引用)

熊本から植木が届いた

水曜日, 6月 8th, 2016

ワインとは関係がないのですが、育てるという点では葡萄の方と関係があるかもしれません。私ごとなのですが、みなさまにお伝えしたいことがあり、少し書かせて頂きます。

一か月ほど前、拙宅玄関脇の沈丁花(樹齢30年ほど)が枯れてしまい、近所のホームセンターや苗木屋さんを廻ったのですが、適当な大きさの沈丁花がなく、そろそろ暑くなり移植には向かない時期になりますし、沈丁花は特に神経質な樹ですので、困り果てていました。
そこでダメ元でと、yahooで検索してみた所、ヒットが多すぎ、ギブアップ。これだけネット上に沈丁花が植わっているなら、もしやとお馴染みamazonで検索したところ、よりきちんとしたものがヒットし、いろいろ比較できるほどでした。ある植木屋さんの出品でちょうど良い高さの沈丁花を見つけました。写真を見る限りでは、背が低い割にはなかなか樹勢もよいようです。お客さんからの評判もよさそうなので、早速クリック。
数日して、枯れてしまった樹を抜いて、周りの土を掘りだし除去し、沈丁花に向く土壌と肥料を混合して、到着を待とうとしたのですが、土を作っている最中に、早くも宅配屋さんが大きな段ボールを持ってきました。沈丁花は段ボールに入ってやってきたのです。宅配のお兄ちゃんは、これここに植えるんですか?とニコニコ。
早速、出来たばかりの新しい土<沈丁花カクテル>でくるむようにしてやりながら、また周りとのバランスを調整しながら植え込みました。
作業が終わり、送り伝票を詳しく見ると、何やらクマモンが印刷してあります。そして、「お見舞い感謝します」とも。なんと、この沈丁花は、熊本県上益城郡と震源地のすぐそばから来ていたのです。あの大きな地震の一か月後にはるばるやってきた沈丁花を丹精込めて育て上げ、毎年冬の終わりを告げるあの甘い香りを期待することにしましょう。

IMG_0424
ちなみにこの植木屋さんは、ガーデンタウンと言う名前。amazonで<ガーデンタウン>で検索すると、たくさんの苗木が植わっています。わたくしは今度はつつじを植え替えたいので、時期が来たらまたクマモンをクリックしたいと思います。

春の霜でブルゴーニュ・ワインが大被害 2016年は絶望的

水曜日, 5月 25th, 2016

4月終わりにブルゴーニュ全体のワイン業者をまとめている組織<ブルゴーニュ・ワイン委員会>が以下のようなプレスリリースを出しました。

春の霜でブルゴーニュに影響
Les gelées de printemps malmènent le vignoble de Bourgogne
———————————————————————-
4月26、27日の夜間に気温が氷点下まで下がり、ブルゴーニュは春の霜により、目に見える影響を受けている。産地には不安が広がっている。

まだ被害状況を把握できる段階ではないが、関係者が最初に確認した状況によると、ブルゴーニュは北から南まで被害を受けている。
このように被害の範囲が広がることは珍しい。北のシャブリやグラン・オーセロワから、コート・ド・ニュイ、コート・ド・ボーヌ、コート・シャロネーズが程度の差はあるものの影響を受けた。マコネも28日の霜で被害を受けた。

もう一つ珍しいのは、通常は霜の被害を免れている区画も今回は被害を受けたということである。寒波はブルゴーニュのみならず、フランスや欧州の他の産地をも襲った。

今後、被害状況を正確に把握するために、現地調査が行われる。
現段階では、今後のヴィンテージへの影響を数字で表すことは難しい。ぶどう樹に対応能力があるとはいえ、影響がないということはないであろう。

(ブルゴーニュワイン委員会(BIVB)プレスリリース、4/28)     <ここまでSopexa Japon発行メールマガジンhttp://www.sopexa-japon.com/より引用>
遅霜
その後、フランスメディアをフォローしていますが、被害は4月当時に思っていたよりも、かなり大きくなってきたようです。

ここ数日の当地の新聞や放送を見ますと、今年のブルゴーニュ・ワインの出来は、かなり悲観的で、フランスでは珍しく「今回の被害にめげずに、未来を考えよう」などと言う精神論的な見出しも見受けられるほどです。ブルゴーニュでは2012年より3年連続の雹の被害があったため、生産量がかなり落ちました。今回の、春の遅霜の被害は、雹の被害を軽く上回るとされています。

3年間の雹の被害の負債を抱えている葡萄農家には、まさに泣きっ面に蜂。さらに雹被害の為、作物に対する保険料も高騰している為、ブルゴーニュの葡萄農家はますますピンチに立たされています。消費者にとっては、ただでさえ高いブルゴーニュ・ワインがさらに高騰することになりそうです。