(1)Chardonnay 2014
●生産地 フランス Langue D’Oc地方
●格付 I.G.P. Pay D’Oc
●生産者 Vinus/Jean Claud Mas
●品種 Chardonnay 100%
(2)Gran Reserva Cabernet Sauvignon 2013
●生産地 チリ マイポ峡谷地方
●格付 D.O. Valle del Maipo
●生産者 Viña TARAPACÁ
●品種 Cabernet Sauvignon 100%
(3)Private Selection Cabernet Sauvignon 2014
●生産地 カリフォルニア州セントラル・コースト
●格付 A.V.A.セントラル・コースト
●生産者 Robert Mondavi
●品種 Cabernet Sauvignon 75%
(4)Château de Sainte Gemme 2009
●生産地フランス ボルドー地方オー・メドック地区
●格付 AOC Haut-Medoc /Cru Bourgeois
●生産者 Domaine Bouteiller
●品種 CS 50% Merlot 50%
(5)Château Lanessan 1999
●生産地 フランス ボルドー地方オー・メドック地区
●格付 AOC Haut-Medoc /Crus Bouregeois
●生産者 Delbos Bouteiller
●品種 CS 60% Merlot 36% Petit Verdot 4%
(6)Château Lynch-Moussas 2011
●生産地 ボルドー地方オー・メドック地区ポイヤック村
●格付 AOC Pauillac
/Grand Cru Classé en 1855
●生産者 Château Lynch-Moussas
●品種 CS 78% Merlot 22%:2011 (75%/25%)
■今月の一押し■
(6)Château Lynch-Moussas 2011
●生産地 ボルドー地方オー・メドック地区ポイヤック村
●格付 AOC Pauillac
/Grand Cru Classé en 1855
●生産者 Château Lynch-Moussas
●品種 CS 78% Merlot 22%:2011 (75%/25%)
●コメント
複雑性のあるふくよかな果実味のワインで、バランスもよくなめらか。アフターにも複雑さがありエレガントさも感じられる一本です。しなやかで、しっかりとしたストラクチャーが魅力。早くから楽しめるクラシカルなスタイルのポイヤック。
色合い:輝きのある暗いルビー色
香り:ブラックチェリーやカシス、ハーブ、スパイスやカカオの香り、湿った土や樽のニュアンスがあります。程々に素質のあるノーズにはスパイシーで、西洋杉のような、カシスの果実香があります。
味わい:良好な葡萄の完熟感や肉付きが見られるアタックはソフトで、こなれたタンニンと豊かな酸が溶け込み、ビロードのような滑らかな質感。ポイヤックらしい力強さ、というよりは、ピュアで雑味がない柔らかさが印象的。程良いタニックな余韻もエレガントでのびやかさがあり、心地のよいクラシカルなスタイルです。
ミレジム別アセンブラージュ比率
2009 CS 72% Me 28%
2010 CS 76% Me 24%
2011 CS 78% Me 22%
2012 CS 79% Me 21%
2013 CS 96% Me 4%
2014 CS 79% Me 21%
●シャトー・ランシュ・ムーサChâteau Lynch-Moussas
ポイヤック最大級の敷地を持つシャトー・ランシュ・ムーサは、シャトー・バタイエを所有するボルドーの名家、カステジャ家が1969年から所有するシャトーです。1855年のメドック格付け時には第5級にランクインするも、その後品質は伸び悩み長い低迷期に陥りました。しかし、カステジャ家がオーナーとなってからは、醸造所の改築や畑の改良などを積極的に行い、往年の名声を取り戻しつつあります。
格付け第五級のシャトー・ランシュ・バージュとは、元々1つのシャトーでした。分割され、新しく出来たのがランシュ・バージュ。本家ランシュ・ムーサより、ランシュ・バージュの評価の方が現時点では高いのですが、ランシュ・ムーサの1990年代初頭からの品質向上には大きく目を見張るものがあり、クラッシック・ボルドー回帰の潮流の中で、確実に評価を高めてきています。
ランシュ・ムーサの敷地は200haと広大でポイヤック最大級。五大シャトーなどの傑出したシャトーが集まるジロンド川沿いではなく、内陸部(ポイヤック村の西部)に位置します。
位置する場所はジロンド川沿いではなく、内陸部であるポイヤック村の西部です。
メドックの古い格言に「いい畑は川を見なくてはいけない」というのがありますが、それからするとシャトー・ランシュ・ムーサの畑はポテンシャルが低いのかもしれません。
実際に、砂礫が厚く、石灰岩、粘土質、泥灰質からなるジロンド川沿いの土壌に比べると、砂質の多い礫質で、排水の面でやや劣り、土壌のポテンシャルは下がります。
そのためかどうか、シャトー・ランシュ・ムーサのワインは軽く、往々にして水っぽいと言われてきましたが、それも1995年ごろからは徐々に改善されてきました。現在では適度な凝縮度と雑みのないすっきりとした味わいの、驚くほど良好なワインが生み出されています。