春の霜でブルゴーニュ・ワインが大被害 2016年は絶望的

4月終わりにブルゴーニュ全体のワイン業者をまとめている組織<ブルゴーニュ・ワイン委員会>が以下のようなプレスリリースを出しました。

春の霜でブルゴーニュに影響
Les gelées de printemps malmènent le vignoble de Bourgogne
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4月26、27日の夜間に気温が氷点下まで下がり、ブルゴーニュは春の霜により、目に見える影響を受けている。産地には不安が広がっている。

まだ被害状況を把握できる段階ではないが、関係者が最初に確認した状況によると、ブルゴーニュは北から南まで被害を受けている。
このように被害の範囲が広がることは珍しい。北のシャブリやグラン・オーセロワから、コート・ド・ニュイ、コート・ド・ボーヌ、コート・シャロネーズが程度の差はあるものの影響を受けた。マコネも28日の霜で被害を受けた。

もう一つ珍しいのは、通常は霜の被害を免れている区画も今回は被害を受けたということである。寒波はブルゴーニュのみならず、フランスや欧州の他の産地をも襲った。

今後、被害状況を正確に把握するために、現地調査が行われる。
現段階では、今後のヴィンテージへの影響を数字で表すことは難しい。ぶどう樹に対応能力があるとはいえ、影響がないということはないであろう。

(ブルゴーニュワイン委員会(BIVB)プレスリリース、4/28)     <ここまでSopexa Japon発行メールマガジンhttp://www.sopexa-japon.com/より引用>
遅霜
その後、フランスメディアをフォローしていますが、被害は4月当時に思っていたよりも、かなり大きくなってきたようです。

ここ数日の当地の新聞や放送を見ますと、今年のブルゴーニュ・ワインの出来は、かなり悲観的で、フランスでは珍しく「今回の被害にめげずに、未来を考えよう」などと言う精神論的な見出しも見受けられるほどです。ブルゴーニュでは2012年より3年連続の雹の被害があったため、生産量がかなり落ちました。今回の、春の遅霜の被害は、雹の被害を軽く上回るとされています。

3年間の雹の被害の負債を抱えている葡萄農家には、まさに泣きっ面に蜂。さらに雹被害の為、作物に対する保険料も高騰している為、ブルゴーニュの葡萄農家はますますピンチに立たされています。消費者にとっては、ただでさえ高いブルゴーニュ・ワインがさらに高騰することになりそうです。

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