Archive for 5月, 2016

【南青山Taniワイン会】8月募集開始しました

木曜日, 5月 26th, 2016

8月のワイン会のご案内です。
7月、8月はフランス(又はフランスを中心とする)白ワインを出うる限り取り上げ、比較試飲を致します。
両月の具体的なワイン名は未定ですが、じわじわと上がってくる輸入価格と長期予報を見ながら、早めに決定したいと存じます。
辛口から超甘口まで、夏用の白から暖房の入っているところで栓を開けたい冬用の白まで、いろいろな場面にあった白ワインを比較します。
2か月間で、あまたある白ワインの(古い表現ですが)TPOを理解しませんか。

【南青山Taniワイン会】2016年8月
「フランスの白ワイン その2」

開催日時:2016年8月6日(土)
正午より。
開催場所:レストラン タニ
港区南青山3-2-6
モリヤサンライトビル2F
http://restaurant-tani.com/
定員:24人
会費:9,500円(事前お振込みです)

8月は、たまたま広島原爆の日となります。今来日中のオバマさんが、広島を訪ねるそうですが・・・

ご予約お待ちいたしております。
お振込のお願いのお知らせは、6月中下旬になる見込みです。

7月の<フランスの白ワイン特集(1)>も残席僅かですが、募集中です。5月いっぱい、或いは6月初旬で締め切りさせて頂きます。
6月分は、既に締め切りました。

 

 

春の霜でブルゴーニュ・ワインが大被害 2016年は絶望的

水曜日, 5月 25th, 2016

4月終わりにブルゴーニュ全体のワイン業者をまとめている組織<ブルゴーニュ・ワイン委員会>が以下のようなプレスリリースを出しました。

春の霜でブルゴーニュに影響
Les gelées de printemps malmènent le vignoble de Bourgogne
———————————————————————-
4月26、27日の夜間に気温が氷点下まで下がり、ブルゴーニュは春の霜により、目に見える影響を受けている。産地には不安が広がっている。

まだ被害状況を把握できる段階ではないが、関係者が最初に確認した状況によると、ブルゴーニュは北から南まで被害を受けている。
このように被害の範囲が広がることは珍しい。北のシャブリやグラン・オーセロワから、コート・ド・ニュイ、コート・ド・ボーヌ、コート・シャロネーズが程度の差はあるものの影響を受けた。マコネも28日の霜で被害を受けた。

もう一つ珍しいのは、通常は霜の被害を免れている区画も今回は被害を受けたということである。寒波はブルゴーニュのみならず、フランスや欧州の他の産地をも襲った。

今後、被害状況を正確に把握するために、現地調査が行われる。
現段階では、今後のヴィンテージへの影響を数字で表すことは難しい。ぶどう樹に対応能力があるとはいえ、影響がないということはないであろう。

(ブルゴーニュワイン委員会(BIVB)プレスリリース、4/28)     <ここまでSopexa Japon発行メールマガジンhttp://www.sopexa-japon.com/より引用>
遅霜
その後、フランスメディアをフォローしていますが、被害は4月当時に思っていたよりも、かなり大きくなってきたようです。

ここ数日の当地の新聞や放送を見ますと、今年のブルゴーニュ・ワインの出来は、かなり悲観的で、フランスでは珍しく「今回の被害にめげずに、未来を考えよう」などと言う精神論的な見出しも見受けられるほどです。ブルゴーニュでは2012年より3年連続の雹の被害があったため、生産量がかなり落ちました。今回の、春の遅霜の被害は、雹の被害を軽く上回るとされています。

3年間の雹の被害の負債を抱えている葡萄農家には、まさに泣きっ面に蜂。さらに雹被害の為、作物に対する保険料も高騰している為、ブルゴーニュの葡萄農家はますますピンチに立たされています。消費者にとっては、ただでさえ高いブルゴーニュ・ワインがさらに高騰することになりそうです。

今月のワイン 2016年5月 「旧世界と新世界 Riesling & Syarah」

水曜日, 5月 25th, 2016

(1)OLD COACH ROAD Riesling 2013
●生産地 New Zealand, Nelson
●格付 なし
●生産者 Seifried Estate
●品種 Riesling 100%

 (2)Riesling Les Princes Abbés 2013
●生産地 France,Alsace,Guebwiller
●格付   AOC Alsace
●生産者 Domaines SCHLUMBERGER
●品種   Riesling 100%

(3)Riesling Grand Cru Saering 2012
●生産地France,Alsace,Guebwiller
●格付 Alsace Riesling Grand Cru Saering
●生産者Domaines SCHLUMBERGER
●品種Riesling 100%

(4)KOONUNGA HILL Seventy Six 2014
●生産地 Australia,South Australia,Magill
●格付  なし
●生産者 Penfolds
●品種   Shiraz 50%/ Cabernet Sauvignon 50%

 (5)Cotes du Rhône 2011
●生産地  France Rhône,Château d’Ampus
●格付    AOC  Cotes du Rhône
●生産者  E.Guigal
●品種Syrah60%, Grenache35%, Mourvedre5%

(6)Crozes-Hermitage 2011
●生産地 France,Rhône,Château d’Ampus
●格付   AOC Crozes-Hermitage
●生産者 E.Guigal
●品種   Syrah 100%

■今月の一押し■

(1)OLD COACH ROAD Riesling 2013
●生産地 New Zealand, Nelson
●格付 なし
●生産者 Seifried Estate
●品種 Riesling 100%
201605
●コメント
このリースリングは柔らかい酸、ミネラルを持ち、フレンドリーなワインに仕上がっています。
フレッシュで、レモンライムのような爽やかな香りと濃密なりんごの蜜や、白桃を思わせるアロマをもっています。味わいは、穏やかなミネラルとキリッとした酸味が織り重なり、辛口でバランス良くまとまっています。爽やかな酸味、甘すぎない絶妙なバランスを持った このリースリングは和食をはじめ、タイ料理、インド料理、などアジア系のエスニックな料理と抜群の相性です。
●サイフリード・エステート Seifried Estate
オーストリア出身のサイフリード夫妻がネルソンにワイナリーを開いた1973年当時、タバコやホップの畑が点在するこの一帯に、他に葡萄畑は1つもありませんでした。彼らの息子、クリスは言います。「父がネルソンをワイン造りに適した場所だと考えて銀行に融資を頼みに行った時、最初はだれ一人相手にしてくれなかったそうです。誰もがネルソンは葡萄を育てるには寒すぎると思っていたのです。」しかしヘルマンは決して諦めることなく努力を続け、大成功。彼らの成功により後を追うようにネルソンに続々とワイナリーが誕生し、今日、ネルソンはニュージーランドの主要なワイン産地の一つとなっています。現在サイフリードは185ヘクタールの葡萄畑を所有し、年間10万ケースのワインを生産しています。特筆すべきは、葡萄をすべて自社畑のもので賄っている事、そして、これだけの規模を持ちながら家族5人でワイナリーを経営している事です。現在へルマンは葡萄栽培を担当し、妻のアグネスは経理関係を担当します。ワインの醸造は長男のクリスがチーフ・ワインメーカーを務め、長女ハイジは歯科医の仕事の傍ら醸造アシスタントを、そして次女のアンナはマーケティングを担当しています。
彼らは、「サスティナブル・ワイングローワーズ・ニュージーランド」のメンバーです。このグループは環境にやさしい農業を目指し、様々な取り組みを行なっています。農薬や化学肥料の使用は必要最小限にとどめ、省エネルギーと二酸化炭素の排出量抑制のために作業用の機械もなるべく使用しない(牛や羊に除草を行なわせる)など。これらにはガイドラインがあり、定期的な監査を受けなければならないなどの厳しい基準があります。彼らもすべての葡萄畑においてこの取り組みを行なっています。
リースリングなどドイツ系の品種は粘土質土壌の畑に、ソーヴィニヨン・ブランなどフランス系の品種は砂利の多い土壌に植える事で、より品種の個性が引き出せると語ります。また赤ワインではピノ・ノワールに積極的に取り組み、ネルソンの涼しく穏やかな気候に育まれた良質のピノ・ノワールを造っています。現在では彼らのラインナップにおいて第2位の生産量を誇るまでになりました。
●ネルソン

海洋性気候のネルソンは好天に恵まれ、太陽の光がたっぷりと降り注いでいます。ここもワインの名産地で、ソーヴィニヨン・ブランやシャルドネは凝縮された風味と爽やかな香りが特徴です。ソフトな味わいのピノ・ノワールも作られています。クリエイティブな人々が集まるこの地域には、小規模ながら質の高い個人経営のブティック・ワイナリーがたくさんあります。ネルソンの生産者は、飲みやすいこだわりのワインを丁寧に造る事で知られており、大量生産の商業的なワインとは明らかに異なります。

今月のワイン 2016年4月 「旧世界と新世界 Sauvignon Blanc & Melrot」

水曜日, 5月 25th, 2016

(1)Beringer Fonders Estate S.B.2013
●生産地:カリフォルニア ナパ・ヴァレー
●格付け:無し
●生産者:Beringer
●品種: Sauvignon Blanc 75%以上

(2)Cloudy Bay Sauvignon Blanc 2015
●生産地:ニュー・ジーランド南島マールボロ地区
●格付け:無し
●生産者:Cloudy Bay
●品種: Sauvignon Blanc 100%

(3) La vigne Blanche 2014
●生産地:フランス ロワール地方サンセール村
●格付け:AOC Sancerre
●生産者:Henri Bourgeois
●品種: Sauvignon Blanc 100%

(4) Chateau L’Ermitage de la Garenne 2012
●生産地:ボルドー地方ピュイスガン村
●格付け:AOC Puisseguin Saint-Emilion
●生産者:Chateau L’Ermitage de la Garenne
●品種: Merlot 100%

(5) Blackstone/Merlot 2014
●生産地:カリフォルニア州モントレー
●格付け:無し
●生産者:Blackstone
●品種: メルロー79%、シラー13%、プティシラー4%、タナ2%、カベルネ・ソーヴィニヨン2%

(6) Chateau Pavillon Figeac 2008
●生産地:ボルドー地方サンテミリオン村
●格付け:AOC Saint Emilion Grand Cru
●生産者:Chateau Pavillon Figeac
●品種: Merlot 65%,Cabernet Franc 35%

■今月の一押し■

(6) Chateau Pavillon Figeac 2008
生産地:ボルドー地方サンテミリオン村
格付け:AOC Saint Emilion Grand Cru
生産者:Chateau Pavillon Figeac
品種: Merlot 65%,Cabernet Franc 35%

201604

●コメント
香りとしては、腐葉土、キノコ、皮、クコの実や、サンザシ、スモークなどが調和しています。
味わいでは、良い年にイメージしがちな甘いニュアンスではなく、しなやかで、熟成したニュアンスに、程よいメリハリと、力強く存在感のあるタンニン、きれいな酸味が、全体のバランスをきれいに整えています。時間と共に、また違う表情も見せてくれ、育ちの良さをしっかりと感じる美味しさもあります。
右岸の年と言われる2008年はポムロールに96点、サンテミリオンに92点(ワインアドヴォケイト誌)。
●シャトー・パヴィヨン・フィジャックPavillon Figeac
生産量の半分以上がシャトーで直接販売されるという、日本では非常に入手が難しいなサンテミリオンGC。シャトー(=畑)は、サンテミリオン最高峰シャトー・シュヴァル・ブランと小道を隔てて隣り合い、さらにフィジャック、レヴァンジルなどの銘シャトーに囲まれています。植え付け品種は、メルロー65%、カベルネ・フラン35%(手摘み100%)。シュヴァル・ブラン同様にカベルネ・フランの比率が高く、深遠で濃縮度の高いワインです。
土壌は粘土勝ちのサンテミリオンでは珍しく砂利や砂質が多く堆積しています。この特性を引き出すため平均樹齢は45年を下回ることはなく、収量を40hl/ha に制限しています。そしてシュヴァル・ブラン同様にカベルネ・フランの比率が高く、深遠で濃縮度の高いワインを造る。収穫はもちろん手摘みで選果台使い選果を行う。近年有機栽培に完全転換し、更なるテロワールの表現に力を入れています。

今月のワイン 2016年3月 「旧世界と新世界 Cabernet Sauvignon」

水曜日, 5月 25th, 2016

 (1)Chardonnay 2014
●生産地 フランス Langue D’Oc地方
●格付   I.G.P.  Pay D’Oc
●生産者 Vinus/Jean Claud Mas
●品種  Chardonnay 100%

 (2)Gran Reserva Cabernet Sauvignon  2013
●生産地 チリ マイポ峡谷地方
●格付   D.O. Valle del Maipo
●生産者 Viña TARAPACÁ
●品種  Cabernet Sauvignon 100%

(3)Private Selection Cabernet Sauvignon 2014
●生産地 カリフォルニア州セントラル・コースト
●格付  A.V.A.セントラル・コースト
●生産者 Robert Mondavi
●品種  Cabernet Sauvignon 75%

 (4)Château de Sainte Gemme 2009
●生産地フランス ボルドー地方オー・メドック地区
●格付   AOC Haut-Medoc  /Cru Bourgeois
●生産者 Domaine Bouteiller
●品種  CS 50% Merlot 50%

(5)Château Lanessan 1999
●生産地 フランス ボルドー地方オー・メドック地区
●格付 AOC Haut-Medoc /Crus Bouregeois
●生産者 Delbos Bouteiller
●品種  CS 60% Merlot 36% Petit Verdot 4%

(6)Château Lynch-Moussas 2011
●生産地 ボルドー地方オー・メドック地区ポイヤック村
●格付  AOC Pauillac
/Grand Cru Classé en 1855
●生産者 Château Lynch-Moussas
●品種  CS 78% Merlot 22%:2011 (75%/25%)

■今月の一押し■

(6)Château Lynch-Moussas 2011
●生産地 ボルドー地方オー・メドック地区ポイヤック村
●格付  AOC Pauillac
/Grand Cru Classé en 1855
●生産者 Château Lynch-Moussas
●品種  CS 78% Merlot 22%:2011 (75%/25%)

201603

●コメント
複雑性のあるふくよかな果実味のワインで、バランスもよくなめらか。アフターにも複雑さがありエレガントさも感じられる一本です。しなやかで、しっかりとしたストラクチャーが魅力。早くから楽しめるクラシカルなスタイルのポイヤック。
色合い:輝きのある暗いルビー色
香り:ブラックチェリーやカシス、ハーブ、スパイスやカカオの香り、湿った土や樽のニュアンスがあります。程々に素質のあるノーズにはスパイシーで、西洋杉のような、カシスの果実香があります。
味わい:良好な葡萄の完熟感や肉付きが見られるアタックはソフトで、こなれたタンニンと豊かな酸が溶け込み、ビロードのような滑らかな質感。ポイヤックらしい力強さ、というよりは、ピュアで雑味がない柔らかさが印象的。程良いタニックな余韻もエレガントでのびやかさがあり、心地のよいクラシカルなスタイルです。
ミレジム別アセンブラージュ比率
2009 CS 72%  Me 28%
2010 CS 76%  Me 24%
2011 CS 78%  Me 22%
2012 CS 79%  Me 21%
2013 CS 96%  Me  4%
2014 CS 79%  Me 21%
●シャトー・ランシュ・ムーサChâteau Lynch-Moussas
ポイヤック最大級の敷地を持つシャトー・ランシュ・ムーサは、シャトー・バタイエを所有するボルドーの名家、カステジャ家が1969年から所有するシャトーです。1855年のメドック格付け時には第5級にランクインするも、その後品質は伸び悩み長い低迷期に陥りました。しかし、カステジャ家がオーナーとなってからは、醸造所の改築や畑の改良などを積極的に行い、往年の名声を取り戻しつつあります。
格付け第五級のシャトー・ランシュ・バージュとは、元々1つのシャトーでした。分割され、新しく出来たのがランシュ・バージュ。本家ランシュ・ムーサより、ランシュ・バージュの評価の方が現時点では高いのですが、ランシュ・ムーサの1990年代初頭からの品質向上には大きく目を見張るものがあり、クラッシック・ボルドー回帰の潮流の中で、確実に評価を高めてきています。
ランシュ・ムーサの敷地は200haと広大でポイヤック最大級。五大シャトーなどの傑出したシャトーが集まるジロンド川沿いではなく、内陸部(ポイヤック村の西部)に位置します。

位置する場所はジロンド川沿いではなく、内陸部であるポイヤック村の西部です。
メドックの古い格言に「いい畑は川を見なくてはいけない」というのがありますが、それからするとシャトー・ランシュ・ムーサの畑はポテンシャルが低いのかもしれません。
実際に、砂礫が厚く、石灰岩、粘土質、泥灰質からなるジロンド川沿いの土壌に比べると、砂質の多い礫質で、排水の面でやや劣り、土壌のポテンシャルは下がります。
そのためかどうか、シャトー・ランシュ・ムーサのワインは軽く、往々にして水っぽいと言われてきましたが、それも1995年ごろからは徐々に改善されてきました。現在では適度な凝縮度と雑みのないすっきりとした味わいの、驚くほど良好なワインが生み出されています。

今月のワイン 2016年2月 「旧世界と新世界 Chardonnay」

水曜日, 5月 25th, 2016

(1) Cremant de Bourgogne Brut  Blanc de Blancs NV
●生産地 ブルゴーニュ地方コート・シャロネーズ地区
●格付け AOC Bourgogne
●生産者 Berthenet
●品種 シャルドネ80%、アリゴテ20%

(2) William Hardy Chardonnay 2012
●生産地 オーストラリア 南オーストラリア州
●格付け
●生産者 Hardys
●品種 シャルドネ100%

(3) BERINGER NAPA VALLEY CHARDONNAY 2013
●生産地 アメリカ・カリフォルニア州ナパ・ヴァレー
●格付け
●生産者 Beringer
●品種 シャルドネ100%

(4) Le Bourgogne Chardonnay 2014
●生産地 ブルゴーニュ地方コート・ドール地区
●格付け AOC Bourgogne
●生産者 Chanson
●品種 シャルドネ100%

(5) Chanson Meursault 2013 
●生産地 ブルゴーニュ地方
●格付け AOC Meursault
●生産者 Chanson
●品種 シャルドネ100%

(6)Bourgogne Pinot Noir 2012
●生産地 ブルゴーニュ地方
●格付け AOC Bourgogne
●生産者 Dom.Anne Francoise Gros
●品種 Pinot Noir 100%

■今月の一押し■

(4) Le Bourgogne Chardonnay 2014
●生産地 ブルゴーニュ地方コート・ドール地区
●格付け AOC Bourgogne
●生産者 Chanson
●品種 シャルドネ100%
201602
●コメント
エメラルドのようなきらめきが加わる緑ががった淡い黄色、または輝きのあるレモンイエロー。豊かで、しかも絶妙なミネラルによって際立つアーモンドの香りの中に花の香りが感じられます。白い花の蜜のような香りに加えて、ハーブなどの香りや爽快さがあります。
味わいは、トロピカルな果物の酸味と共に白桃や洋梨、花の蜜やハチミツのようにしっかりとした凝縮感。フレッシュ感が強く、ストラクチャーがあり、ボディをしっかり感じます。バランスのよい魅力的なワインです。口中でも白い花のアロマが感じられ、フレッシュさのあふれるフィニッシュです。
●Chansonシャンソン
ブルゴーニュで産出されるワインを、フランス国内やヨーロッパに販売していたシモン・ヴェリーが1750年にシャンソンを設立。ボーヌでも1、2を争う歴史あるメゾンとされています。1847年から1999年まではシャンソン家が経営を担ってきましたが、1999年、シャンパン・メーカーのボランジェ・グループがこのメゾンを買収し、以来、畑やカーヴに大きな投資が行われてきました。シャンソンは、ボーヌ、サヴィニー・レ・ボーヌ、ペルナン・ヴェルジュレス、コルトンの丘陵地にグラン・クリュとプルミエ・クリュ、合わせて38haの畑を所有しており、その中には、プルミエ・クリュの“クロ・デ・ムーシュ”(4.5ha)や、モノポールの“クロ・デ・フェーヴ”(3.8ha)、グラン・クリュの“コルトン・ヴェルジェンヌ”(0.60ha)が含まれています。こうした自社畑から収穫される葡萄で造られる「ドメーヌ・ワイン」以外にも、シャンソンが求める水準に達する葡萄を厳選した栽培農家から買い取り、それぞれのテロワールをあますところなく表現した、幅広いアペラシオンのワインを生産しています。
シャンソンの白ワイン
コート・ドール地区の白ワインは、全て自社の設備で醸造しています。シャルドネ種の葡萄の圧搾は、除梗しないまま、ゆっくり丁寧に行われます。葡萄果汁がワインに変わる過程は、温度管理も含め、しっかりとコントロールされているため、シャンソンの白ワインのピュアさときめ細やかさの中に、アロマティックな果実の香りが余すことなく現れます。マロラクティック発酵と熟成はオーク樽で行います。約6ヶ月間、週に一度バトナージュを行う。これはオリを浮遊させ、ワインのアロマのポテンシャルを高め、コクを出すためです。
葡萄畑での標準を出来るだけ高いレベルに引き上げるために、シャンソンではその経験とノウハウを栽培農家と分かちあっています。そして、ドメーヌ・シャンソン(シャンソンの自社畑)では、はっきりとした哲学が実践されています。土壌の耕作を基本とし、葡萄の質の保全に焦点が絞られてるため、収量の上限を赤ワイン40hl/ha、白ワイン45hl/haに定めています。

土壌
シャンソンには土壌の質へのこだわりがあり、畑は微生物の活動を視野に入れた方法で耕作されます。 土壌はそれぞれの構成物の特性に気をつけて丁寧に耕作しなければなりません。
シャンソンの畑は、鋤で耕さねばならない大切な財産であり、トラクターで入らず、馬を使用しています。畑(土壌と葡萄樹)の状態を毎日チェック。樹齢や収量といった、それぞれの葡萄樹の持つ特性によって、必要な異なる手入れを行っています。
畑では、収量をコントロールし、凝縮した葡萄を収穫することが最終的な目的ですので、それぞれの樹に適した剪定や摘芽が行われます。シャンソンのワイン造りの一年で、最も重要なのが収穫です。果実のバランスと成熟度がワイン造りに適切であると判断されない限り、収穫は始まりません。一たび収穫開始が始まると、100人からの収穫隊が、丁寧に手で葡萄を採取します。小カゴに入れられた葡萄は直接選果台に運ばれ、10名を越える作業人がどの葡萄を使うかの最終的な決断で選果され、ジュースが作られます。

今月のワイン 2016年1月 「旧世界と新世界 Pinot Noir」

水曜日, 5月 25th, 2016

(1)Cremant de Bourgogne
Extra Brut Blanc de Noirs
●生産地 ブルゴーニュ地方
●格付け AOC Cremant de Bourgogne
●生産者 Frederic Magnien
●品種 Pinot Noir 100%

 (2)Bourgogne Chardonnay 2011
●生産地 ブルゴーニュ地方
●格付け AOC Bourgogne
●生産者 Dm. Michel Picard
●品種 Chardonnay 100%

(3)Pinot Noir 2013
●生産地オーストラリア/ヴィクトリア州/ヤラ・ヴァレー
●格付け なし
●生産者 Dm. Coldstream Hills
●品種 Pinot Noir 100%

(4)Pinot Noir 2009
●生産地 ニュージーランド マールボロ地方
●格付け なし
●生産者 Cloudy Bay
●品種 Pinot Noir 100%

(5)Bourgogne Pinot Noir 2008
●生産地 ブルゴーニュ地方サントーバン村
●格付け AOC Bourgogne
●生産者 Domaine Roux Pere & Fils
●品種 Pinot Noir 100%

(6)Savigny-les-Beaune 2000
●生産地 ブルゴーニュ地方サヴィニ・レ・ボーヌ村
●格付け AOC Savigny-les-Beaune
●生産者 Domaine Remoissenet Pere & Fils
●品種 Pinot Noir 100%

■今月の一押し■

(3)Pinot Noir 2013
●生産地オーストラリア/ヴィクトリア州/ヤラ・ヴァレー
●格付け なし
●生産者 Dm. Coldstream Hills
●品種 Pinot Noir 100%
201601
●コメント
外観は透明感のあるルビー、ほどほどの粘性。明るい甘露な果実味のあるキュートなピノ・ノワール。
香りとしては、凝縮感がありながら、とても焼きたてのトースト香水と共にキャンディ香があるピノ・ノワール。瑞々しい蜜の様な甘露さが感じられます。そのほか、アメリカンチェリーやラズベリーの様な溌剌とし、甘露な果実香、焼いたトースト、ミルクのアロマ。クローヴ、華やかなスミレや紅茶。燻製肉の香り。比較的樽がしっかりと感じられるのが特徴です。
味わいも極めてフルーティかつ華やか。他のオーストラリアのピノ・ノワール・ワインと比べると酸味は柔らかく感じられます。タンニンもきめ細かく、華やかな赤系果実やトースト、スミレのアフターが残ります。
インポーターコメント:「綺麗なルビーの色調。チェリーやブルーベリーのような凝縮感のあるアロマ。スパイス系の個性的な香り。フレンチオーク樽由来のバニラのような香りが複雑な深みを与えています。味わいは、豊かな酸味とシルキーなタンニンがバランスよくまとまり、ブルーベリーのような風味と涼しげな印象。長い余韻と上品なレベルのスパイシーな後味が特徴の、エレガントなスタイルの赤ワインです。」
●Coldstream Hills
元弁護士だったジェームス&スーザン・ハリデイ夫妻により1985年設立。メルボルン郊外にある標高差が大きく、丘陵の斜面に葡萄園があるヤラヴァレーに位置しています。 冷涼な気候は、平均気温がボルドーより涼しく、ブルゴーニュよりやや暖かめです。1996年、サウスコープワインズの所有となり(現在はフォスターズ・ワイ ン:オーストラリア最大のビール・メーカーの子会社)、創始者のジェームス・ハリデイは経営を離れ著名なワインライターとして活躍していますが、今でもジェームス・ハリデイは、アンドリュー・フレミングを中心としたワイン・メイキング・チームにコミットして、より高品質なワインを造り続けています。
チーフ・ワインメーカーのアンドリュー・フレミング氏。なんと13歳のときからワイン作りに携わり、フランス、アメリカ、オーストラリアでワイン醸造を学びました。ボルドー大学でワイン醸造学のディプロマも取得した努力家です。2001年から Coldstream Hills のチーフ・ワインメーカーとして数々の非常に名誉ある賞を獲得しています。
コールドストリーム・ヒルズのワインは、この地区のキャラクターやスタイルなどを強く反映しています。ヤラ・ヴァレーの北部と南部にある収穫量をコントロールした葡萄畑で厳選された全ての葡萄は手摘みで収穫され、醸造所に運ばれます。このワインは全房を使用する事も含め醸造等、様々な技術を駆使し造られています。フレンチオーク樽(30% 新樽)で9ヵ月間熟成されています。
オーストラリアの最大手航空会社、カンタス航空は、世界を飛び回る舌の肥えたVIPを満足させるため、オーストラリア全土から選りすぐったワインを機内で提供していますが、このワインはそのうちの筆頭でもあり、シドニー・東京間のビジネス・クラスでも、すぐに無くなってしまう人気ワインです。また、空港ファースト・クラス・ラウンジでも提供されています。

2016年6月以降の予定&これまでのline up

火曜日, 5月 24th, 2016

このblogのheadにも書いてありますように、この月例ワイン会は非常にカジュアルなものです。よくネットなどに掲載されているようなワイン・オタクが集まり薀蓄を傾け合うものではありません。むしろ「ワイン・オタクお断り」、「初心者大歓迎」のワイン昼食会です。ワインに興味はあるが飲んだことが無い方、レストランでどんなワインを選んだらよいかわからない方、自宅でワインを頂きたいが、ワインを選べない方、そんな初心者のみなさまに、ご自分で安くて、美味しいワインをお選びになれるようにする集い、それが【南青山Taniワイン会】なのです。勿論、いまさら聞けないような質問もOK(但しワインに関してのみ)です。

みなさまのご参加をお待ちしております。

【南青山Taniワイン会】今後の予定
2016年06月04日 新世界VS旧世界(6)アメリカ西海岸のワイン 募集締め切りました
2016年07月02日 フランスの白ワイン(1) 募集中(5月末まで)
2016年08月06日 フランスの白ワイン(2) 募集開始
2016年09月03日 ワインでフランス一周(1)

以降11月または12月まで企画「ワインでフランス一周」を続ける予定です。

【南青山Taniワイン会】2016年5月までのライン・アップ
<2016年>
2016年05月07日 新世界VS旧世界(5)リースリング&シラー
2016年04月02日 新世界VS旧世界(4)ソーヴィニョン・ブラン&メルロー
2016年03月05日 新世界VS旧世界(3)カベルネ・ソーヴィニョン
2016年02月06日 新世界VS旧世界(2)シャルドネ
2016年01月09日 新世界VS旧世界(1)ピノ・ノワール

<2015年>
2015年12月05日 ワインでフランス一周(4)フランスの銘醸地
2015年11月07日 ワインでフランス一周(3)ロワールとローヌ
2015年10月03日 ワインでフランス一周(2)北フランス
2015年09月12日 ワインでフランス一周(1)南フランス
2015年08月01日 欧州のワイン達(2)ドイツ・スペインなど
2015年07月04日 欧州のワイン達(1)イタリア
2015年06月06日 フランスの赤ワイン
2015年05月30日 フランスの白ワイン
2015年04月11日 シャブリとサンテミリオン
2015年03月07日 フランスワインのミレジム
2015年02月07日 ボルドー・ワインの特色
2015年01月10日 ブルゴーニュ・ワインの特色

<2014年>
2014年12月06日 ボルドーVSブルゴーニュ
2014年11月15日 フランスの主要葡萄品種(2)
2014年10月18日 フランスの主要葡萄品種(1)

【南青山Taniワイン会】ブログ始めます

月曜日, 5月 23rd, 2016

お客様へ

みなさまから、これまで「HP掲載を」、「ブログの設置を」というご要望を頂いておりましたが、ご存じのように私は根っからの怠け者。ようやく、ブログを作って頂きましたので、お知らせいたします。

このブログの設計者さんによりますと、もう一段階作業があるそうです。私もまだ、「ブログの書き方」を理解していませんので、理解しましたら、【南青山Taniワイン会】の今後の予定などをまずお知らせいたします。

今後は、ワイン会の予定、ワイン会のご報告、ワインに関するフランスからの情報、ワインよもやま話など、のんびりと書いていきたいと存じます。写真は、去年の5月6日時点での葡萄のつぼみです。

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